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食紀行 〜メキシコ編〜

2010.010.03

食紀行 〜メキシコ編〜


 食紀行 〜メキシコ編〜

メキシコといえば。

タコス・ワカモレ・チリ・ライム・テキーラ!

などのイメージですが、実際はどうなんだろう??もしや、違う発見もあるかもしれぬ、、、と期待に胸をふくらませていました。


が、短い滞在期間の中で、連れて行ってもらった場所で出会ったものは。。。

イメージ通りでした(苦笑)。


伝統的なレストランで、タコス。

VIPルームのブッフェの中にも、タコス。

あげく、朝ごはんにも、タコス。エブリデイ、タコス。

そして、主食はとうもろこしが主体で、自分でサルサなどをのせて自分で味を調整するスタイルのようでした。

スパイスは効いていても、塩気は控えめ、といった感じでした。


今回の学会にも参加していた、メキシコの若手シェフたちのレストランは

とてもモダンで、とてもがんばっているな〜という印象をうけました。

タコスや伝統的なスープをアレンジしたりして味や演出も凝っているシェフもいたのでとても刺激を受けました。


ただ、食材のクオリティという点ではかなりの問題を抱えているようでした。

日本人の僕としてはフレッシュな魚介を食べたいと思ったのですが生ものには一度も出会うことはありませんでした。


今日もタコス、、、という最終日の朝。

さらなる刺激が欲しい・・・という欲求がピークを迎えていたころ、

「Yoshi, 虫、食べたことある?」と、地元のシェフが。

『虫???』僕は耳を疑いましたが、聞くとイモムシのようなものや、蟻、サソリ、などなど虫を食べるそうなんです。

『それだッ!!!』と、僕は盛り上がり、早速町の中心街にあるマーケットに連れて行ってもらいました。

その市場の外でメキシコ人のおばあちゃんが売っていたイモムシ。生きてる!!!

思い切って(勢い余って?)30匹ちかく購入。

会場のキッチンに戻り、地元シェフに助けを求め、調理開始!


「Yoshi, 揚げと焼き、どっちがいい?」

などど聞かれ、今まで試したことがないから『両方!』と、お願いして作ってもらいました。

地元シェフいわく、「とにかくカリッと、クランチーに仕上げることがポイントだよ!」と教えられ

生きたままフライパンでカリカリになるまで炒られること、5分。

さあ、パクリ!

『!、、、けっこう美味しい!!』

そうなんです、この虫、意外と美味しいのです。

豚や鶏の皮を揚げたものに似ていて、ビールのつまみにピッタリ?だと思いました。



最終日は本当にバタバタ忙しかったのですが、地元シェフのEdgar達はその中でも僕を必死に探し、彼の店に招待(拉致?)してくれました。

彼のモダンレストランでは先端の技術を駆使し、蟻の卵、イナゴパウダー(!)などなど色々食べさせてくれました。

胃の中は恐らく虫籠のようになって、腸は蟻の巣になっていたような気分でした。


これこそ、日本ではできない、メキシコでしか体験できない体験!!!ではないでしょうか。


そんな僕の虫体験。

メキシコ料理文化のひとつ。

そんな伝統からモダンへ調理していたEdgar をはじめとする若手シェフたちは

アロニア ド タカザワのコンセプトと通ずるものを経験させてくれました。


ちなみに。

Edgarからのお土産は、イナゴパウダーでした(笑)!